本日の名言
私は幸福にはよく耐えられない。
そんな習慣が欠けているのだ。
貴方の腕の中で私は死ぬことしかできなかった。
発言者:マルグリット・ユルスナール(フランスの小説家)
マルグリット・ユルスナールさんってどんな人?
20世紀を代表するフランスの小説家・詩人です。アカデミー・フランセーズ始まって以来、345年目にして初の女性会員となった歴史的な人物でもあります。歴史や神話を題材にした格調高い文体で知られ、代表作『ハドリアヌス帝の回想』は世界中で高く評価されています。
私の説明
おはようございます。
2026年2月26日
「せっかく幸せなはずなのに、なぜか不安になってしまう」 「自分にはこんな幸せ、ふさわしくない気がする」
そんな風に、幸福を素直に受け取れず、自ら壊してしまいたくなったことはありませんか?
今日は、フランスの至宝と謳われた作家、マルグリット・ユルスナールの美しくも切ない言葉から、私たちの心が持つ「幸福への耐性」について考えてみましょう。
幸福という名の「不慣れな環境」
ユルスナールはその著作の中で、このように綴りました。
「私は幸福にはよく耐えられない。そんな習慣が欠けているのだ。貴方の腕の中で私は死ぬことしかできなかった。」
この言葉は、ただの悲劇的なラブストーリーではありません。「幸せ」という慣れない環境に置かれたとき、人間の心がどれほど激しく揺さぶられるかを表現しています。
「幸せになる習慣」が欠けているとき
私たちは「不幸」や「苦労」には、案外耐えることができます。なぜなら、それらは日常の一部として「慣れている」からです。
しかし、眩しいほどの幸福が突然やってくると、心はパニックを起こします。
- 「いつか失うのが怖い」という恐怖。
- 「自分なんかが、こんなに愛されていいのか」という罪悪感。
ユルスナールの言う「幸福に耐えられない」とは、こうした心の準備ができていない状態を指します。彼女にとって、愛する人の腕の中にいるという至上の幸福は、あまりにも強烈すぎて、自我が消えてしまう(=死ぬ)ほどの衝撃だったのです。
幸福は「慣れ」から始まる
もしあなたが今、幸せな環境にいるのに息苦しさを感じているなら、それはあなたの心が「不幸な状態」に慣れすぎているだけかもしれません。
ユルスナールが「習慣が欠けている」と言ったように、幸福を感じるのにも、実はトレーニングが必要なのです。
- 「小さな快」を許す: 美味しいお茶を飲む、天気がいいことを喜ぶ。そんな小さな幸せを「受け取る許可」を自分に出す。
- 「愛されている自分」を見つめる: 誰かの優しさを「裏があるのでは?」と疑わず、まずはそのまま「ありがとう」と受け止めてみる。
幸福に耐える力をつけるということは、自分自身を価値ある存在だと認めていくプロセスでもあります。
おわりに:死ぬほどの愛、生きるための幸福
ユルスナールの言葉は、鋭い痛みとともに「あなたは今、幸福を恐れていませんか?」と問いかけてきます。
愛する人の腕の中で「死ぬ」ほどの情熱も美しいですが、願わくば私たちは、その幸福を「習慣」へと変えて、穏やかに生きていきたいものです。
次に幸せが訪れたとき、「怖い」と逃げ出す代わりに、大きく深呼吸をして「あぁ、これが私の新しい習慣なんだ」と心に言い聞かせてみませんか?