本日の名言
人が集まってくることが始まりをもたらし、
人が一緒にいることが進歩をもたらし、
人が一緒に働くことが成功をもたらす。
発言者:ヘンリー・フォード(フォードモーター創始者)
ヘンリー・フォードさんってどんな人?
アメリカ合衆国の企業家であり、フォード・モーター・カンパニーの創設者です。「自動車王」と称され、工業製品の大量生産技術に革命をもたらした人物として知られています。
私の説明
おはようございます。
2025年12月2日
「チーム」の本当の意味、考えたことがありますか?
あなたの職場には、優秀な人材が集まっているかもしれません。しかし、才能ある人々を集めただけでは、なぜかプロジェクトがうまく進まなかったり、期待した成果が出なかったりするのはなぜでしょうか。多くの組織がこの課題に直面しています。
それは、単なる人々の「集まり(グループ)」と、真に機能する「チーム」との間には、大きな隔たりがあるからです。この本質的な違いを、現代産業の父であるヘンリー・フォードは、驚くほどシンプルで、しかし奥深い言葉で表現しました。
この3ステップは、後にブルース・タックマンが提唱した「タックマンモデル」(形成期、混乱期、統一期、機能期)の原型とも言える、時代を超えた洞察です。フォードの言葉に隠された、チームを成功に導く普遍の法則を解き明かしていきましょう。
ステップ1:集まること – すべては『始まり』にすぎない
人が集まってくることが始まりをもたらし、
最初のステップは、人々を集めることです。プロジェクトのためにメンバーを招集したり、新しい人材を採用したりする。これがなければ何も始まりません。しかし、フォードはこの段階を単なる「始まり」にすぎないと断言します。
多くのリーダーは、優秀な人材を集めた時点で仕事の大部分が終わったかのように錯覚してしまいます。例えば、新しいアプリ開発のために、優秀なプログラマー、デザイナー、マーケターがアサインされた。これが『始まり』です。しかし、この段階は単に個々のピースが同じ場所に置かれただけの状態であり、まだコラボレーションは生まれていません。チーム作りの旅は、ここからようやくスタートするのです。
ステップ2:一緒にいること – 継続が『進歩』を生む
人が一緒にいることが進歩をもたらし、
次のステップは、集まった人々が「一緒にいる」ことです。これは、ただ同じ空間に存在するという意味ではありません。組織を離れず、関係性を維持し続けるという、より能動的な状態を指します。
この段階で、チームは最初の摩擦を乗り越え、互いへの信頼を築き、共通のルールや規範を形成し始めます。例えば、プロジェクト初期の意見の対立を乗り越え、毎週の定例会がスムーズに機能し始めた。これが『進歩』です。静的な「集まり」から、動的な組織へと変化していくのです。フォードは、この継続と結束の維持こそが「進歩」であると教えてくれます。
ステップ3:共に働くこと – これこそが真の『成功』
人が一緒に働くことが成功をもたらす。
そして、最終ステップが「共に働く」ことです。これがチームワークの頂点であり、フォードが定義する真の「成功」です。
ステップ2が「関係性の維持」という守りの状態だとすれば、ステップ3は「価値の共創」という攻めの状態への飛躍です。ここでは、1+1が2ではなく、3にも5にもなります。個々の視点が化学反応を起こし、一人では決して辿り着けなかった解決策やアイデアが生まれるからです。例えば、デザイナーの提案にプログラマーが技術的な改善案を加え、マーケターがそれを新たなセールスポイントとして見出す。これこそが『成功』です。共有されたオーナーシップと、チームとしての達成感が、この段階の最大の特徴です。
あなたのチームは、今どの段階にいますか?
ヘンリー・フォードの言葉は、チームの進化を3つの明確な段階で示してくれました。
- 始まり:人々が集まる。
- 進歩:関係を維持し、一緒にいる。
- 成功:共通の目標のために、共に働く。
このシンプルなフレームワークは、現代の私たちにとっても強力な指針となります。
最後に、あなた自身に問いかけてみてください。 あなたのチームは、今どの段階で「停滞」していますか? そして、次の段階へ突き抜けるために、リーダーであるあなたは何をすべきでしょうか?


